交通事故被害者が知らないと損する、交通事故損害賠償「裏常識」 物損事故からムチ打ち被害者後遺症まで、知ってて得する知識です。あまり知られてない損害賠償の裏側と損しない損害賠償請求を解説します。

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2012年05月23日

■慰謝料増額事由とは?


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今回は、慰謝料増額に関するお話をしてみたいと思います。



「事故の後一度も謝罪に来ない」「実況見分で嘘を言った」などの加害者の
不誠実な態度は慰謝料増額の理由になるかというご質問が多くあります。



入通院慰謝料や後遺障害慰謝料の金額を多くするには、算出基準や交渉の場を
適正に選択する事である程度の増額は可能ですが、加害者の不誠実な態度で
慰謝料を増額する事はできるのでしょうか。



加害者の不誠実な態度が慰謝料を増額する理由となるのであれば、実際に交渉
の場ではどの様な根拠を提示すれば認められるのかという事になります。



そこで、まず慰謝料がどのようなものであるか知る必要があります。



そもそも慰謝料とは何でしょう。



簡単には、心の悲しみや悔しさ、体の痛みや障害をお金に換算したある種の
損害ということになります。



ただ、生命や身体の侵害は、それ自体金銭的評価の対象となる財産とは言えず、
財産権の侵害には当たらないという解釈のため、民法に慰謝料(慰藉料)と言
う言葉はありません。



しかし、実際には損害賠償請求で慰謝料が存在しています。



それは、民法711条に「生命ヲ害シタル者ハ、財産以外ノ損害ニ対シテモ其ノ
賠償ヲ為スコトヲ要ス」とあり、財産以外に何らかの損害があれば、あそれに
対する賠償もしなければいけないとする記述があるからです。



ただ、休業損害や逸失利益のように具体的な数字で表すことのできる損害の
場合はよいのですが、慰謝料のように生命や身体を侵害されたことへの損害
賠償請求では、損害を金銭的に評価することが大変難しくなります。



これらの事から、慰謝料を増額する事に関しても、何を持って増額の根拠と
するか、損害をどのように立証するかはかなり難しい問題となります。



単に加害者が謝罪に来ない、実況見分で嘘を言っていて態度が悪いという
事で増額する事はできないと考える方が無難です。



離婚や名誉毀損などで精神的慰謝料を請求する際でも、請求金額に比べ
実際の判決で提示される金額は思ったより少ないようです。



交通事故の被害者になり精神的な慰謝料を請求しようと考えた場合、
本来無保険車から被害者を救済する為の強制保険としての自賠責保険では
全く考慮されません。



考慮されるとすると、地方裁判所支払基準での解決であり、無料のあっ旋を
してくれる紛センや日弁連の相談センターではなく、本訴訟(裁判)での
請求になります。



地方裁判所支払基準のひとつである「赤い本」では、例えば傷害慰謝料が単に
入通院の日数によってのみ算出されるのでは、本来人間感情を考慮する損害と
しての慰謝料が存在する意味はないと考えています。



※赤い本・青い本についてはブログ記事「地方裁判所支払い基準」
 を参照して下さい。

⇒http://safely.blog115.fc2.com/blog-entry-33.html




要するに、慰謝料は生命や身体を害されたことに対する損害であることから、
単純に入・通院の期間や後遺障害等級等を斟酌して算定するのではなく、
人間感情を考慮すべきとしています。



加害者が1回も謝罪に来ないことは不誠実であり慰謝料の増額の理由になると
考える被害者は感情に左右される人間という動物です。



自分の受けた痛み、苦しみ、悲しみを単純に入通院日数などの基準により
算定されることには納得できないとする感情が心の奥底にあり、
「こんなに酷い目にあわせておいて慰謝料を入通院日数等で決めるなんて!」
と不満を持っています。



「赤い本」ではそのような被害者の感情を考慮して、慰謝料増額事由という
部分で「加害者に故意もしくは重過失又は著しく不誠意な態度等がある場合に
慰謝料の増額を要求できる」としています。



では、この「故意もしくは重過失又は著しく不誠意な態度」は具体的に
どのようなものかという事です。



具体的な「加害者に故意もしくは重過失」については、酒酔い運転・
ひき逃げ・無免許・30キロ以上の速度超過・赤信号無視をさしており、
このような場合は被害者及び遺族の怒りや悲しみが大きくなることは
社会通念上疑いの余地がないとしています。



「加害者がお酒さえ飲んでいなかったら、信号無視をしなかったら、免許を
持っていれば、愛する人が死ぬ事はなかった」と思うと、悲しみと怒りは
強くなります。



このような案件で赤い本は、通常の算定基準によって算定された慰謝料を
増額できるとしています。




では、多くの方が慰謝料の増額理由になると考える「著しく不誠意な態度等
がある場合」の具体的な解釈です。



加害者に代わって任意保険会社が医療費や損害賠償支払いをする、いわゆる
任意一括対応が主流になっている昨今、加害者が全てを保険会社に任せて
被害者の見舞いに来ないことはある意味常識化しています。



そのような事から、単に見舞いに来ないことが著しく不誠実といえるかは
難しい判断になります。



ですので、「著しく不誠意な態度等がある場合」として慰謝料の増額ができ
る例としては、裁判において加害者の過失が立証されているにもかかわらず
法廷で被害者の過失を主張した場合や、被害者を見舞った際に「金を払えば
それでいいのだろう?お前も悪いのだからごちゃごちゃいうな」などの暴言
を吐いた場合などが著しく不誠実な態度となり、訴訟において慰謝料の増額
理由となります。



これは余談ですが、被害者もかなり態度が悪く加害者に対して暴言を吐いた
結果、売り言葉に買い言葉で加害者が暴言を吐いた場合などは微妙な判断に
なってきます。



あくまでも被害者が冷静に加害者の過失に対して損害を請求している場合に、
加害者の不誠実な態度が裁判長に認められたとき増額も認められるという事
になります。



今回の結論としては、一般的な軽症案件で保険会社と示談交渉をする際、
加害者が謝罪にも来ないし電話もかけてこないので不誠実であると言って
慰謝料の増額を主張しても、払い渋る保険会社が増額を認めることはない
と考えます。



ただ、加害者から脅かされたり加害者の会社の事故係から脅迫まがいの電話
がかかって来るような場合、音声を録音しておき示談の際にそれを理由に
慰謝料の増額を要求しても良いと考えますし、場合によっては脅迫で訴えて
その訴えを取り下げる条件として慰謝料の増額の話をしてもよいのではと
思います。



又、保険会社に加害者が不誠実だから慰謝料を増額して欲しいなどというと、
この被害者は慰謝料目当てではと足元を見られ、治療継続に思わぬ支障を
きたすことも考えられますので、あまりそのような話はしない方が無難です。


事故解決はマニュアル選びが重要!「赤鬼の交通事故マニュアル無料ダウンロード」


2011年11月29日

■交通事故と労災



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本日は交通事故と労災の関係についてお話したいと思います。



ご相談者さんから、「事故から6ヵ月経ったけど通勤途中だったので労災の

届を出した方が良いのか?」「業務中の事故なのに社長から労災を使うなと

言われたのでどうしたらよいか?」などというご相談が結構あります。




どのような場合に労災が適用され、労災にするとどのようなメリットが

あるか、そのあたりをお話していきます。



労災は労災保険のことですが、正式名称は「労働者災害補償保険」です。



労働者災害補償保険法が定められていて、厚生労働省の職務として責任を

もって取り扱われています。



労働者災害補償保険法の目的は、以下の条文に記されています。



第1条 労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者

の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、

必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、

又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族

の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の

増進に寄与することを目的とする。




要するに、一般に労働者と呼ばれる人が通勤途中や業務中に怪我したり

死亡した時に支払われる保険ですが、交通事故の被害者で労災が認定される

場合、「第三者行為災害」というものになります。



では、労災が適用になるとどのよな給付があるかというと、以下のような

給付があります。




■ 保険給付の種類


▲ 療養(補償)給付



・療養の給付


業務災害又は通勤災害による傷病について、労災病院又は労災指定

医療機関等で療養する場合



・療養の費用の支給


業務災害又は通勤災害による傷病について、労災病院又は労災指定

医療機関以外の医療機関等で療養する場合




▲ 休業(補償)給付


業務災害又は通勤災害による傷病に係る療養のため労働することができず、

賃金を受けられない日が4日以上に及ぶ場合




▲障害(補償)給付



・障害(補償)年金


業務災害又は通勤災害による傷病が治ったときに、障害等級第1級から

第7級までに該当する障害が残った場合



・障害(補償)一時金


業務災害又は通勤災害による傷病が治ったときに、障害等級第8級から

第14級までに該当する障害が残った場合



▲ 特別支給金


これは保険給付とは区別されていますが、給付されることに変わりは

ありません。



支給金には、休業特別支給金・障害特別支給金・障害特別年金・

障害特別一時金などがあります。



個々の詳しい給付内容に関してお話をすると、ただでさえ長めの赤鬼の

メルマガ4回分ぐらいになってしまいますので、本日は省略させていただき

後日改めてお話をさせていただきます。



本日は、交通事故でも労災が適用されることと、労災使用を拒否された

場合の対処法に重点をおかせていただきます。



通勤途中や業務中の交通事故で怪我をした場合は「第三者行為災害」と

して労災が認定されるということをお話しました。



労災に認定されると、先ほどご説明した給付金を受け取ることができるの

ですが、難しい言葉が多いので一般的に関連の深い部分を簡単にご説明します。



交通事故で労災認定された場合支払われる物は、治療費・休業損害・交通費

など、労災でなくても加害者から支払われるものに加えて、休業特別支給金

があります。



休業特別支給金の額は、1日につき給付基礎日額の20%ですが、このお金は

実際の休業損害とは別の扱いになっていることに注意が必要です。




ところで、先ほどから交通事故で労災が使えるということをお話していますが、

加害者もしくは加害者加入の保険会社(自賠責・任意)は支払いをしなくて

良いのかという疑問が出てきたのではありませんか?



もともとは加害者の不法行為による損害ですので、その損害を労災が支払う

義務も責任も全くありません。



ですので、交通事故の労災は一般の労災とは異なり「第三者行為災害」に

なるわけです。



この「第三者行為災害」は、交通事故に限らず被災害者が自らの不注意で

怪我をしたのではない場合、言い換えれば第三者(他人)の不法行為に

より怪我をさせられた場合に適用になります。



例えば、通勤途中に工事現場の資材が頭上に落ちてきて怪我をしたりした

場合です。



そのような場合、労災でいったんすべての費用を立て替えて支給をします

が、最終的には加害者に対してその費用(損害)を求償し回収します。



【参考】


    労働者災害補償保険法第12条の4(第三者の行為による事故)



(1)

政府は、保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた

場合において、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、

保険給付を受けた者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。




此処で、先ほどの休業損害のお話に戻したいと思いますが、労災から60%の

休業損害を支給してもらい、残りの40%を加害者に補償してもらうと100%

の給与になります。



しかし、例え100%給与を保証してもらった場合でも先ほどの

「休業特別支給金」の20%を受け取ることができることをご存知で

しょうか。



これを知らないと、せっかくもらえるものがもらえなくなってしまいます。



合計では給与の120%になってしまうのですが、「休業特別支給金」は極端な

解釈をするとお見舞い金みたいなものですので受け取ることができます。



では、そのお金は労災の保険料の中から出ているのであれば、100%を超える

支給は加入者の保険金支払いの観点から不公平ではないかという疑問が生まれ

ますが、そうではありません。



「休業特別支給金」は、労災福祉事業の収益から支払われています。



労災福祉事業とは、災労働者の社会復帰の促進、被災労働者やその遺族の援護、

適正な労働条件の確保等を図ることにより労働者の福祉の増進を図ることを

目的としての社会復帰促進等事業のことです。



例えば、介護施設やリハビリテーションセンターなどの施設の運営に

なります。



次に、最初にご紹介した「社長が労災を使わせてくれない」という問題です。



社長が労災にしたくない理由は、「事業所で労災を使用すると、労災の保険料

が高くなる」という労災保険のメリット制に深い関係があります。



極端な言い方をしますと、労災を使用しない事業所の労災保険料は割引になる

とうもので、特例を含めめると最大45%ほど保険料が安くなります。



ですので、社長は労災保険料の支払いが増えることを考えると、社員に労災

を使用させたくないわけです。



※ 事業所の常時雇用人数や事業種類によってはメリット制が適応に

  ならないこともあります。



しかし、被害者としては労災を使用したほうが色々な面で有利ですので、

過失がある場合や大きな怪我で長期間通院しなくてはならないような時

は、会社が何と言おうと労災にしたほうが良いと考えます。



「でも、会社が労災にしてくれなかったら仕方がない」などと思い込ま

ないでください。



労災の届は被害者自身で出来ます。



努めている会社を管轄する労働基準監督署に行ってください。



通勤中と業務中では提出書類が異なりますので、その区別をはっきりと

労基署の人に伝えた上で書類をもらい、必要事項を記載して届けてください。



※ 労基署に提出する書類の中の「療養給付たる療養の給付請求書」のみ
  直接医療機関に持っていっても、労災扱いになります。
  その他の書類は後日労基署に届けても結構です。



労災認定された場合、健康保険診療とは異なり治療費の負担はありません。



治療費はいったん労災が立て替えて任意保険会社(加害者側)に請求します

ので、一般の事故のように保険会社が直接医療機関に治療費を支払うことが

ないため、いわゆる「治療の打ち切り」の心配もありません。



また、休業損害も治療費と同じ様に労災から出ますので、ここでも任意保険

会社の払い渋りの心配をしなくて良いことになります。



まだまだメリットはありますが、長くなりますので今度機会がありました

ら、労災の特集をした際に詳しくお話しさせていただきます。



本日のまとめと


・交通事故で被害者の過失に関わらず通勤や業務中であれば必ず労災が

 使用できる。



・労災では休業損害のほかに「休業特別支給金」というものがあり、休業損害

 額が全額支払われた場合でも算出基礎額の20%を受け取ることができる。



・社長や会社で労災にしないと言っても本人が労基署及び病院で手続きして

 しまうことができる。



以上のことをお話しました。



会社の担当者が必ずしも正しいことを言っているとは限りません。



会社の利益のために労災を使用させないようにすることもありますし、

「休業特別支給金」をどうにかしてしまうこともないとも限りません。



被害者の最大の武器は知識です。



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2011年08月20日

■「好意同乗」で減額される?!


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前回過失割合に関するお話をしましたら、運転者が過失相殺(減額)される

場合同乗者も過失相殺(減額)されるのかとうご質問をいただきましたので、

そのお話をしようと思います。



「好意同乗」という言葉をご存知でしょうか。



知り合いなどに無料で乗せてもらった車が自損事故をおこしたり事故に遭遇し

たりして怪我をした場合、当然運転者に損害賠償を請求することになります。



その際に問題になってくるのが「好意同乗」になります。



訴訟の現場では無償同乗といわれていますが、要するにただで(好意)便乗

させてもらっているので、事故の責任をある程度は共有すべきとの考え方で、

損害賠償額も減額してよいのではないかとうことです。



加害者が被害者からの損害賠償請求をされ賠償額を減らすために争う事項で

すが、「赤い本」では「無償同乗自体を理由として減額しない。但し、同乗者

に帰責事由がある場合は、減額することがある」としています。



「青い本」では、「好意同乗者からの運転者・保有者に対する損害賠償請求

については、単なる好意同乗(無償同乗)のみを理由としては減額しないの

が原則である。しかし、好意同乗者が運行をある程度支配したり、危険な

運転状態を容認または危険な運転を助長、誘発した等の危険容認型ないし

危険関与型の場合は、信義則、公平の原則又は過失相殺の法理の類推適用等

により減額される場合がある。減額する場合、全損害額について減額するも

のと慰謝料算定にあたり減額ないしは同乗経過を斟酌する裁判例がある。」



※ 「赤い本」「青い本」は ブログ記事「地方裁判所支払い基準」で
   解説しています。

   http://safely.blog115.fc2.com/blog-entry-33.html




要するに、単に好意(無償)で同乗していたことだけでは減額の理由には

ならないとしています。



では、どのような場合に「好意同乗」が争われ減額されるかとうことですが、

おおむね以下のような場合になります。



・ 車に同乗中に過失及び危険の承認が認められる場合

  (例、飲酒運転の車に同乗・運転手に話しかけたり
     運転の邪魔をし運転を誤らせる等)



・ 同乗者に運行目的が求められる場合

  (例、同乗させてもらった人と交代で運転し目的地にいく
     場合、同乗させてもらった人の運転中の事故)




もう少し具体的にご理解いただけるよう、ちょっと面白い判例でご紹介

します。



これは、横浜地裁の平成10年の判決です。



※ 被告=運転者 原告=同乗者



「被告が交際中の原告を加害車の助手席に乗せて午前一時ごろ走行中、

原告と被告が口論をはじめたことから、被告の注意が散漫になり、加害者車

を中央分離帯のキャッツアイ(反射板)に乗り上げた後、左側に走行して

歩道上を走ったうえ妨害物に衝突して、原告が負傷した事故につき、過失相殺

または好意同乗による減額として、原告の損害額から30%を控除した」という

事例。



もう一つ分かりやすい判例をご紹介しておきます。



これは、岡山地裁の判例です。



「原告は、被告が飲酒して踊ったため酔いが回りやすく、速度違反をしたり

運転操作を誤ったりしやすい状況にあることを容易に認識しえたのであるから、

被告に飲酒運転を止めて一緒にタクシーで帰るように注意すべきであったし、

あるいはそうでなくとも、帰途で眠り込む前に、被告が制限速度を大幅に超過

して運転していることを認識していたのであるから、速度違反をしないよう

注意をするなどすべきであったにもかかわらず、原告は、漫然と何ら注意する

ことなく被告運転の自動車に同乗していて、本件事故にあったのであるから、

損害の公平な分担の見地から、いわゆる好意同乗減額として15%減額した」

という事例。



このように、同乗者にも責任が認められる場合は好意同乗の減額をされる

こともあることがお分かりいただけましたでしょうか。



この2つの事故は共に自爆事故でしたが、もしもう一台の車が関係する事故で

双方に過失があった場合の好意同乗による減額はどうなるでしょう。



乗っていた車が60%でもう一台の車が40%だったとしたら、もう一台の車も

好意同乗の減額率を加味した損害賠償の支払いになるのでしょうか。



分かりやすくお話をしますと、衝突した相手の車は過失相殺により総損害額

の40%に対して賠償責任が生じますが、その40%の賠償額にさらに好意同乗の

減額率を掛けて賠償をすればよいのかということです。



この場合、ほとんどの判例では「好意同乗減額は同乗者と同乗させた者との

内部関係に基づくもので、事故の相手方車両との関係で考慮するのは相当で

ない」として否定されています。



ですので、「運転者が過失相殺(減額)される場合同乗者も過失相殺(減額)

されるのか」という疑問の答えは「減額されない」ということで問題ないと

思います。



ただ、一般的に「好意同乗」で減額が問題になる案件は同乗者が重症もしくは

死亡の場合で、損害賠償額もかなり高額になる場合ですので、普通の追突事故

による頚椎捻挫や通院で済んでしまうような衝突事故のような案件では考える

必要はありません。



そうはいっても、保険会社の担当者によっては法律的な知識をひけらかし、

「好意同乗ですので減額されます」などといって同乗者の損害を低く算出して

くることも考えられます。



そのような場合でも、示談の場合は民事上は和解契約ですので、被害者が

納得して免責証書に署名押印してしまうとそれで和解は成立します。



そのような姑息な手段で損をしないよう日頃から学習されることをお勧め

しています。


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2011年06月08日

■過失による減額

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さて、本日のお話は過失による減額です。



赤信号で停車中に追突されるなど過失のない事故は問題ないのですが、

側面衝突や双方の車が何らかの動きをしている時に起きた事故の場合、

双方に過失が生じる場合がほとんどです。



その割合が過失割合になるのですが、被害者に過失が生じると損害賠償額

には過失による減額が発生することになります。



ただでさえ他人の不法行為により本来ないはずの被害を受けている被害者に

とっては面白くありません。



被害者も注意していれば防げた等といわれても、原因を作ったのは

加害者ですので何とも腑に落ちない気がします。



ですので、被害者としてはなんとか過失割合を低くして損害賠償額の

減額を少なくする必要があります。



しかし、過失割合を下げる具体例でのお話は、個々の事故によりすべての

要素が異なりますし、事故事例や判例もかなりの数がありますので難しく

なります。



そこで、本日は知っておくとためになる基本的なお話をしようと思います。



先ず、過失割合はどのようにして決めるかですが、加害者が任意保険に

加入をしていれば、ほとんどの場合加害者加入の任意保険会社の担当者が

被害者に過失割合を提示してきます。



加害者加入の任意保険会社の担当者は「あなたの過失は2割です」と過失を

断定した言い方で被害者に言ってきますが、ここでダマされないでください。



過失割合は保険会社が勝手にきめるものではなく、加害者と被害者双方が

納得する過失割合でなくてはなりません。



保険会社は支払い額を低くしたいので、たいていの場合被害者の過失を多く

してきます。



ですので、被害者は保険会社が提示してきた過失割合をうのみにするのでは

なく、自分なりに調べて過失割合を減らすかゼロにする努力が必要です。



過失割合の基準については、ほとんどの場合「別冊判例タイムズ16号」や

「赤い本」を参考にしています。



ですので、保険会社の過失割合がおかしいと感じたら、図書館や弁護士会館

などで被害者に有利な事故事例と過失割合の判決内容を調べ、加害者側の

保険会社に反論し納得いく過失割合にしないと損することになります。



【参考】


※ 判例タイムスの情報

別冊判例タイムズ16号
『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』<全訂4版>
東京地裁民事交通訴訟研究会 編
定価3,150円(税込)送料300円

http://www.hanta.co.jp/index.htm



赤い本 

ブログ記事「地方裁判所支払い基準 赤い本」を参照してください

http://safely.blog115.fc2.com/blog-entry-33.html




又、これは覚えておいていただきたいのですが、示談の際の過失割合は

双方が納得すればどのような割合でも構わないということになっています。



示談は法律上は和解契約になりますので、双方が納得して和解するので

あればどのような割合でもよいことになります。



ですので、物損と人損の過失割合が違っていても全く問題ありませんし、

双方が納得すれば物損が1割で人損はゼロにしても良いわけです。



被害者は怪我をして痛い思いをしていますので、それぐらい認めろと主張

することは正当と考えています。



次に、過失割合が決まってからのお話をします。



被害者は示談の際に損害額を請求しますが、その際過失相殺による減額を

されます。



過失相殺は総損害に対してですのでもちろん治療費も含みます。



過去のメルマガで交通事故の治療に保険を使用しないと損する場合で

お話していますのでその辺は大丈夫と思います。



この過失相殺が厄介な問題を秘めています。



それは、自賠責保険と任意保険では過失相殺の基準が異なっている

ことから発生する賠償額の差です。



任意保険の場合、過失相殺の際そのままの数値で減額をされますので、

例えば被害者に60%の過失があると60%減額されます。



しかし、自賠責保険では被害者の過失割合が傷害・死亡共70%を超えない

場合過失相殺による減額がありません。



理由としては、自賠責保険が当初政府によって作られた被害者保護が

目的の保険のためだからです。



【自賠責保険における過失減額基準】



被害者の過失割合  後遺障害・死亡での損害  傷害での損害



70%未満         減額なし       減額なし


70%以上80%未満     20%減額       20%減額


80%以上90%未満     30%減額       20%減額


90%以上100%未満     50%減額       20%減額



又、自賠責保険では被害者保護の観点から被害者に70%以上の過失があって

も減額はされますが、その割合は極めて低くなっています。



70%以上の被害者の過失というと、どのような事故かすぐには頭に浮ばない

と思いますが、実際は被害者に重過失がある次のような事故の場合です。



▼ 被害者が赤信号で横断した



▼ 道路の横断禁止場所を横断(標識等により明確な場合)



▼ 被害者が泥酔等で路上に寝ていた場合


 
▼ 信号無視で交差点に進入した被害車輌による衝突事故



▼ 被害者による追突事故で、追突された側に過失がある場合

  ※追突された側に過失がない場合、自損事故になり自賠責保険は
   支払われません。
 

▼ 被害者がセンターラインをオーバーして衝突した場合等




「被害者による追突事故で、追突された側に過失がある場合」とは、

複雑ですが、追突した方が怪我が酷い場合被害者として扱うということ

になります。



高速道路の駐停車禁止場所等で事故原因が追突された車にあったと

しても、前方不注意で追突した被害者の過失の方が多くなります。

  

ただ、追突された車に過失がない(合法的に駐車していた)場合は、

単なる自爆事故としての扱いになりますので、自賠責保険からの支払い

はありません。



ちょっと複雑ですが、過失の問題でお話をするとこのようになります。



自賠責保険で過失相殺をする場合と任意保険で過失相殺をする場合では、

先ほどのような違いが出てしまいます。



では、傷害事故で自賠責保険の人身傷害限度額120万円を超えたことで、

任意保険会社からの支払いが発生した場合、過失減額はどうなるの?



このような疑問をお持ちになったのではないでしょうか。



例えば、被害者の過失が40%のとき自賠責では過失相殺されないので、

傷害部分の限度額120万円を超えた部分に任意保険が過失減額をするのか、

それとも120万円を超える損害が発生したことで任意保険立て替えて

支払った120万円も含めた総損害額に40%の過失減額をされてしまうのか

という疑問です。



実際の損害賠償請求の現場でも、このことに関しては問題になります。



チョットややっこしいのですが、交通事故の傷害に対する総損害額が

200万円で被害者の過失が20%だったとして考えてみます。



被害者としては通常以下のような計算方法を主張することになります。



自賠責保険   120万円

任意保険会社   64万円 (80万円の80%・200-120×(1-0.2))

合   計   184万円      



自賠責保険は70%以下の過失に対しては減額しませんので、200万円と

120万円の差額80万円に対して任意保険会社から20%の過失減額をされる

ことが本来被害者の希望する計算方法です。



しかし、任意保険の計算法では、全体の損害に対して過失減額しますので、

以下のようになります。


200×(1-0.2)=160万円



すると、184万円と160万円で24万円の差が出てしまうことになり、

被害者としては損をしているようで納得ができません。



しかし、法律的に自賠責と任意保険の支払い部分を分けて過失減額をしなく

てはならないという決まりがありませんので、訴訟になった場合は裁判官の

裁量により判断が分かれることになります。



ただ、訴訟をするとそれなりの費用がかかりますので、被害者の過失が

あまり大きくないのであれば、総損害額で過失相殺することにこだわら

ない方が良いと考えます。



例えば、被害者に10%の過失減額がある場合、自賠責保険での実際の減額は

120×0.1=12万円ですので、12万円の為だけに訴訟をしたのでは、費用対

効果がありません。



ただ不公平だからという理由から、保険会社に自賠責の部分の過失減額を

しないようにとごねて示談をこじらせるのであれば、素直に総損害額に対し

て過失減額を認め、慰謝料部分で多少の増額を打診するなどの解決の方が、

赤鬼は賢い被害者だと思います。


事故解決はマニュアル選びが重要!「赤鬼の交通事故マニュアル無料ダウンロード」

2011年02月27日

■「債務不存在確認訴訟」

事故解決はマニュアル選びが重要!「赤鬼の交通事故マニュアル無料ダウンロード」



「債務不存在確認訴訟」



被害者が訴えられるとう言葉に不安を感じる方もいらっしゃると

思いますので、簡単にお話をさせていただきますね。



交通事故でこの訴訟を提起するのは、ほとんどの場合加害者加入の任意保険

会社の顧問弁護士になります。



加害者が原告で被害者が被告になるという何とも不思議な状況ですが、

簡単にいってしまうと「加害者または加害者加入の保険会社には被害者に

対して金○○万円以上の債務がないことを確認する」という訴えです。



例えば、今回の交通事故での損害賠償の支払い額は100万円が上限であって、

それ以上ではないよという確認を裁判所に求めることになります。



では、何故保険会社がそのようなことをするのかと言いますと、次のような

場合の解決策です。



通常被害者から加害者に対して損賠賠償の請求があり、示談金額で全く

意見が食い違った場合は訴訟やあっせん等で決着をつけるのですが、被害者が

そのような行動をせずにただだらだらと保険会社に勝手な金額を要求し続ける

場合です。



そのような被害者に対し保険会社は、「加害者は被害者に対して金○○万円

以上の債務がないことを確認する」と裁判所に確認の訴訟を提起します。



又、被害者が最初から高額の賠償請求をしている、被害者が明らかに

問題のある医療機関と結託して必要のない通院を繰り返している、被害者が

保険会社に直接怒鳴り込む、○○組やそれに近い人達等の場合にも確認の

訴訟を提起します。



ただ、保険会社がこの「債務不存在確認訴訟」を悪用して払い渋るという

困った事例もあります。



被害者に対する先制攻撃的な意味で、被害者に請求される金額が大きく

なることが予想される場合に悪用しいることもあります。



例えば、年齢30歳の理容師さんが腕や指の可動域で後遺障害12級-10号が認定

された場合、保険会社は地裁基準で損害賠償を請求されると、とんでもない

金額になることはすぐに分かります。



何故なら、12級-10号は「1手の人指し指、なか指またはくすり指の用を

廃したもの」ですので、地裁基準では今後67歳までの逸失利益を請求する

ことができるからです。



30歳の理容士さんですので、67歳まで37年分の逸失利益を請求すると、

年収の14%に37年分のライプニッツ係数をかけた金額になります。



もし年収が仮に350万円とすると、350×0.14×16.711≒819万円になります。



自賠責保険で12級は定額の逸失利益(132万円)と後遺障害慰謝料(92万円)

で224万円ですが、地方裁判所支払い基準では逸失利益(819万円)と

後遺障害慰謝料(290万円)で1109万円になります。



この場合、任意保険会社が損害を自社の基準で算出し仮に500万円にして、

債務不存在確認訴訟をしたらどうなるでしょう。



「加害者は被害者に対して金500万円以上の債務がないことを確認する」と

裁判所に確認の訴訟を提起すると、被害者に起訴状が届きます。



すると、なぜ被害者が訴えられるの?と寝耳に水の出来事に被害者は

うろたえますが、このタイミングで保険会社が「500万円で示談して

いただければ起訴は取り下げますし、もう少し金額を上乗せしても

いいですよ」といったらどうするでしょう。



示談してしまう人の方が多いのではないでしょうか。



この時点で正当な金額を受け取れるか大損するかの明暗を分けることに

なります。



被害者が交通事故損害賠償に詳しく、そんな金額ではとてもお話に

ならないと知っていれば、すぐに保険会社を相手に損害賠償請求の訴訟を

提起すれば、傷害慰謝料や休業損害も含めて1千万以上の賠償金を受け取る

ことができます。



しかし、損害賠償額の知識のない被害者の場合では、訴訟になったら

弁護士を雇った分だけ損するから、500万円もらって示談したほうが

得だと思ってしまいます。



すると、知識のない被害者と賢い被害者とでは500万円もの差が出て

しまいます。



これは極端な例ではあります。



現在は裁判所で「確認の利益」というものが確認出来ない場合は訴えを却下

することや金融庁の監督もあることからそのようなことはしないようです。



しかし、全くしないかというと100%しないとは言い切れない部分もあります。



過去の一時期、ムチ打ち被害者に対して事故から6か月で「債務不存在確認

訴訟」することを常習化した保険会社が存在しており、酷い時には事故から

数週間で提訴した例もあります。


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はじめまして!

赤川 静雄(赤鬼)

Author:赤川 静雄(赤鬼)
交通事故の損害賠償は、被害者に立証責任があるため、知識がなければ支払われない損害が沢山あります。保険会社の人は決して教えてくれない、知らないと損する損害賠償の知識を公開します。賢い被害者になって、大いに得しましょう!

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