2010年06月12日
事故解決はマニュアル選びが重要!「赤鬼の交通事故マニュアル無料ダウンロード」
■ 交通事故受傷でのカイロや鍼灸院の治療費に関して
赤鬼さん、楽しく読ませていただいています。
分かりやすく、親切な回答が魅力です。
さて私は14級の判定が出ました。
これから示談に入るわけですが、お聞きしたいことがあります。
事故発生時の某保険会社の担当が途中から替わりました。
(2ヵ月後で理由は知りません)
そのとき「前任者は言ってなかったですが、保険の効くクリニックや
整骨院は交通費・慰謝料・治療費は出しますが、カイロ等保険の利かな
いものは治療費だけにします」と言われ、再考を再三お願いしましたが、
無視のままです。
私は示談の際に ?カイロ等の交通費・慰謝料も要求したいと思いますが
それは可能なのでしょうか。
無理やりの「症状固定日」以後のクリニックでの治療費も要求したいので
すがどうでしょうか。
以上2点が質問です。お時間があればご回答をお願い申し上げます。
先生のご健勝とご活躍を祈念いたします。
*****************************************************************
【赤鬼から】
ご購読いただきましてありがとうございます。
今回の場合の保険の使用できない治療とは、資格を持たない人間による
行為を意味します。
整骨院での柔道整復師による施術ではあまり問題になりませんが、鍼灸師、
指圧師、マッサージ師による施術の場合、保険会社によっては支払いを
渋ります。
自賠責保険支払い基準では、鍼灸師、指圧師、マッサージ師による施術の
施術費用については、原則として医師が必要とする場合に限り認定すると
されています。
しかし、無資格者が行う施術やカイロプラクティックや気功などは民間療法
の取扱いとなりますので一切認められません。
ただ、地方裁判所支払い基準の一つである「赤い本」では、「症状により
有効かつ相当な場合、ことに医師の指示がある場合などは認められる傾向に
ある」とし「青い本」では「医師の指示がある場合、有効かつ相当な場合など
は認められている」としています。
※「赤い本」「青い本」に関してはこちらのブログ記事をみて
ください:http://safely.blog115.fc2.com/blog-entry-33.html
ここでは、医療行為を「主観的には疾病治療を目的とし、客観的にはその
方法が現代医学に基づくもので、診断・治療の可能なもの」と定義しています。
要するに、無資格者による民間療法は認めにくいとされていますが、実際の
訴訟の現場では認めるべきであるとの主張をしています。
今回保険会社が、カイロプラクティックの治療費は支払うとしていますので、
まだ良いほうではないでしょうか。
ただ、それに伴う交通費は別としても、通院慰謝料を認めさせることは難しい
と感じます。
先ほどもお話をしましたが、有資格者による施術のうち柔道整復師の施術の
ための通院は、整形外科と同じく実通院日数を2倍した日数に対して通院慰謝料
を請求できます。
鍼灸師、指圧師、マッサージ師の施術のための通院は実通院日数を2倍すること
はできません。
そうすると、無資格者による民間療法であるカイロプラクティックに通った
通院慰謝料が認められるかどうかというと、無理があるようにおもいます。
実際に、自賠責保険支払い基準では治療費も支払われませんので、当然慰謝料
もありません。
請求するとしたら訴訟になってしまいます。
お分かりいただけましたでしょうか。
次に、症状固定後の治療費に関してですが、症状固定という意味からも支払
われることはありません。
症状が固定して後遺障害が残り、その後遺障害に対して14級が認められ慰謝料
が支払われるわけですので、その慰謝料で治療を継続するという考えになります。
14級が認定されていますので、是非地方裁判所支払い基準で納得できる解決を
してください。
そうすれば、治療費を差し引いても有り余る損害賠償額を受け取ることが
可能です。
事故解決はマニュアル選びが重要!「赤鬼の交通事故マニュアル無料ダウンロード」
スポンサーサイト
■コメント
■コメントの投稿
■トラックバック
■これさえあれば大丈夫!高額損害賠償獲得用「究極の交通事故損害賠償請求完全マニュアル」
あなたはこんなことを言われたことはありませんか?
・弊社では、むち打ちでの3か月以上の治療は認められていません。
・そろそろ治療終了の時期が近づいてきております。
・一度、この辺りで治療に区切りをつけてもらえますか?
・治療費の支払いに関しましては、...
■承認待ちコメント [-]